CTで撮影され得られたボリュームデータは、さまざまな手術シミュレーションに応用され、顎顔面領域では特に有用性の高い実体モデルの精度、作製時間、操作性など、より実用に即したものへと改良が進んでいます。
1980年代に登場した積層造形法は3次元CTの画像データをもとに骨の領域を中質紙、スライスごとに輪郭を求める手法です。立体モデル作成にはサーフェスデータへの変換が必要ですが、3次元CTはボクセルデータであるため、ボクセルモデルから骨や筋肉などの組織の表面形状を抽出し、平面ないし曲面を構築するさまざまなソフトウェアやデータ変換秘術、シミュレーション技術の開発がすすめられています。
最近では光硬化方式による紫外線硬化樹脂(プラスチック)とインクジェット方式(Z403,Z402)による石膏あるいは澱粉も臨床応用されていますが、精度はほぼ同等です。
当院では、医療用精密立体モデル(KEZLEX)を採用しています。KEZLEXとは、CT/MRI等の3次元データから骨格の内・外部の微細構造をリアルに再現する医療用の精密立体モデルです。医療用精密立体モデルKEZLEXは、日本、アメリカ、イギリスの世界3か国の特許(パテント)を取得している特許取得商品です。